夜ふかし閑談

夜更けの無駄話。おもにミステリー中心に小説、漫画、ドラマ、映画などの紹介・感想をお届けします

シャーロック・ホームズ どの出版社の本を読む?

こんばんは、紫栞です。
前回の予告通り、今回はシャーロック・ホームズを読み始めるにつき、最初に選別せねばならない問題『どの出版社から出しているものを読むか・どの順番で読むか』のまとめです。
まずは出版社から。

当然ながら多数の所から出されています。近年集めやすくて、文庫で全巻出ているものですと下記の通り(注:各出版社の特徴はネット等で調べてみたまとめです。私は実際には新潮文庫版しか読んでいませんので悪しからず)

 

新潮文庫版 

 

緋色の研究 (新潮文庫)

緋色の研究 (新潮文庫)

 

 

古風な文体。格調高く、原作の雰囲気に近い。「シャーロック・ホームズの叡智」たる本がある。


創元推理文庫 

 

 

現代的・古風の中間。初版挿絵が一部あり。話毎に注釈あり。


講談社青い鳥文庫 

 

名探偵ホームズ サセックスの吸血鬼 (講談社青い鳥文庫)

名探偵ホームズ サセックスの吸血鬼 (講談社青い鳥文庫)

 

 

児童書。アニメ的な挿絵あり。かなり読みやすくなっている。全16巻。お話がテーマ別(?)に纏めてある。


ちくま文庫

 

詳注版シャーロック・ホームズ全集 (1) (ちくま文庫)

詳注版シャーロック・ホームズ全集 (1) (ちくま文庫)

 

 

  お話が時系列順に並び直されている。解説の量が膨大。研究書的感覚。


河出書房新社 

 

 

現代的文章。初版挿絵が全てある。注釈が詳細に記されている。


光文社文庫版 

 

緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

緋色の研究 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

 

 

現代的でスムーズに読める。格調高さには若干欠ける。初版挿絵が一部あり。

 

 

 

 

古いものなども入れるともっとあるみたいですが、今回紹介するのはこのくらいで御勘弁を。

私は折角100年前の作品なので、当時の雰囲気を味わいたいのと元々古臭い文章が割と好みなので新潮文庫版を選びました。あと、訳者の延原さんはホームズ翻訳の草分け的存在だとの説明があったので(単純にブック〇フで入手しやすかったという理由もありますが・・・)。「シャーロック・ホームズの叡智」があるのが厄介なのですけど。この本については次回また後述します。
ネット等でよくおすすめされていたのは光文社文庫版かなぁという印象を受けました。読みやすくて、お話も原作の刊行順に読めるみたいです(光文社文庫版もブック〇フで入手しやすいです)。
河出書房新社版のストランド誌に掲載されていた挿絵が全部見られるのも良いですよね。挿絵があたえる印象って大きいですから。当時の雑誌掲載を読んでいる気分が少し味わえるかも。
何回も再読している上級者はちくま文庫版読むと良さそう。一回読んだだけの私でもお話が時系列順に並び直されているのは魅力的に感じます。刊行順に読んでいるとどの年に二人がどんな生活送っていたのかがごっちゃになるので(同居期間とか、ワトスンの結婚生活期間とか、『最後の事件』の前・後とか、隠居時代突入のタイミングとか)特にワトスンの結婚問題は普通に読んでいて困惑します。『空家の冒険』の後、詳しい説明なしにワトスンがホームズと同居生活を再開させているのですが「ワトスン、おまえ結婚生活はどうした?」って思う。別れたの?いつの間に??まぁこの辺の問題がシャーロキアンの格好のネタになっているみたいですが(死別した説が有力らしい)。余談ですが、研究によるとワトスンは三回結婚したという結論が出ているらしいです。ワトスン、おまえ・・・。

翻訳本がこんなに色々出ていると選ぶのも一苦労ですね。読む前から挫折しそう・・・とか言わずに(^_^;)この最初の壁を越えてほしいのです。深く考えずに一番入手しやすいものをとりあえず読んでみるでも全然大丈夫だと思います。今はネットでも全文読めるみたいですしね~。

読む順番も書きたかったのですが、長くなるので次の記事に回します。

 

ではではまた~

 

シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)

シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)