夜ふかし閑談

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『金田一くんの冒険2 どくろ桜の呪い』感想・あらすじ

こんばんは、紫栞です。
今回は今月の7日に発売された金田一くんの冒険(2) どくろ桜の呪い』をご紹介。

金田一くんの冒険 2 どくろ桜の呪い (講談社青い鳥文庫)


金田一少年の事件簿】でお馴染みの金田一一が小学六年生のころの冒険を描く、講談社青い鳥文庫から刊行のシリーズ。シリーズ第1弾の『からす島の怪事件』に続く第2弾ですね。

 

www.yofukasikanndann.pink

 

 

あらすじ
ある日、はじめと美雪が朝早くに登校すると、六年生の各クラスの黒板に謎の文字が落書きされていた。一組から六組まで記された文字を順番につなげると「どくろざくらにちかづくな」という文章になる。どうやら校庭の端に植えられている『どくろ桜』をさしているらしい。
『どくろ桜』は不動小学校に一本だけある桜の木で、花が咲くと“どくろ”の顔に見えて気味悪がられており、木の下には“どくろ先生”に食べられた生徒の死体がたくさん埋まっているという、不動小学校七不思議の一つとして数えられる怪談のあるいわくつきの桜だった。学校では今、この『どくろ桜』を切って新しい遊具を設置する計画が持ち上がっていたのだが――。
はじめたち『冒険クラブ』は「六年生全教室黒板落書き事件」の調査を開始。しかし、調査を進める『冒険クラブ』には次々と恐ろしい出来事が。これは『どくろ桜』の呪いなのか?はたして一連の事件の犯人は誰――?

 

 

 

 

 


シリーズ第2弾は学校が舞台。学校でミステリといえば七不思議。金田一少年で七不思議ですと『学園七不思議殺人事件』をどうしても連想してしまうところですが。

 

 

今作で中盤に出てくるトリックがまた『学園七不思議殺人事件』のメイントリックを連想させるものです。これはあえてなのか、それともただのレパートリー不足なのか・・・。いずれにせよ、小学校の頃にこのトリックを暴いていたなら『学園七不思議殺人事件』のメイントリックなんて一ちゃんには余裕だなという気はする(^^;)

 

前作同様、語り手は終始美雪です。いまさらですが、美雪はむかっしから一ちゃんのことが好きなんだな~というのが伝わってくる・・・。

 

 

さて、今作で注目すべきは千家貴司が登場する点ですね。千家は『首吊り学園殺人事件』

 

金田一少年の事件簿File(8) (講談社漫画文庫)

金田一少年の事件簿File(8) (講談社漫画文庫)

 

 

『魔犬の森の殺人』

 

 

に登場する、金田一少年ファンとしては善くも悪くも忘れられない人物なのですが。


今作では秀才の優等生で生徒会長。一ちゃんをライバル視しているような、美雪に気があるような・・・という描写があります。


・・・・・・なんだか色々と違和感が。


小学校の頃ってそうだったのかい?そうなのかい?う~ん。
まぁそんなこと言うと『魔犬の森の殺人』のときも十分違和感はあったんですけども(^_^;)

今作だと「勝負しないか、金田一とか言い出す千家ですが(ここもまた違和感ですが)、結局お話は全然勝負しないまま終わりました。千家は今後またこのシリーズに登場するのかな。『冒険クラブ』のメンバーじゃないし、最初の“おもな登場人物”に名前がないからレギュラー入りではなさそうですけど。脇では登場しそう。

 


お話は金田一少年シリーズらしくって良かったです。個人的には前作の『からす島の怪事件』より好み。
どうでもいいことですが、読んでて意外だったというかショックだったのが、タイムカプセルが何なのか知らないと登場人物達が言うところですね。今の小学生知らんのか・・・なんだか哀しい(笑)

 

シリーズはまだまだ続きそうですね。また半年後ぐらいに刊行されるのかな?次回作も楽しみです。

 

ではではまた~