夜ふかし閑談

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『金田一37歳の事件簿』3巻 ネタバレ・感想 「ワカメ頭」登場~

こんばんは、紫栞です。
今回は金田一37歳の事件簿』3巻、発売されました~。あらすじ・内容・読んでみての感想など、簡単に紹介したいと思います。

金田一37歳の事件簿(3) (イブニングKC)

 

1巻2巻同様、今回も限定版と通常版の二形態での刊行。3巻までくると、もうずっとこのまま二形態での刊行なんじゃないかって気がしてきましたね。
オレンジの方が通常版(680円)、

 

金田一37歳の事件簿(3) (イブニングKC)

金田一37歳の事件簿(3) (イブニングKC)

 

 

限定版は紫で(1998円)

 

 3巻の限定版は
●「容疑者になれる権」応募専用ハガキ
●「高遠遙一クリアファイル」
●「特製ステーショナリーケース」
の三大特典付き。
今回、限定版には結構な大きさの箱が付いているので通常版と間違えて買う心配とかはないかなと思います。
それはそうと、値段がお高い。ほぼ二千円ですよ。特典内容をみるとそんなにたいしたものは入っていなさそうなんですが・・・(私が買ったのは通常版なので、ちゃんとモノを見たわけじゃないから何とも言えませんけど)

「容疑者になれる権」は1巻の特装版にも付いていましたね。

 

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今回は第二弾。そういや、1巻の「容疑者になれる権」の当選結果は?とか思ったんですが、結果は第三シーズン(つまり三つ目の事件)でとのことらしいので、コミックスだと結果がわかるのは次巻の4巻ですね。


通常版・限定版とも2月22日同時発売。私の住んでいるところは地方なのでコミックスや雑誌は一日遅れで入荷されることがほとんどなのですが、何故か限定版だけ22日に店頭に並んでいました。店員さんに聞いてみたら「通常版が入ってくるのは明日です」と言われ「あ、そうなんですね~」と返答しつつも内心「え?なんで?」って感じだった(笑)地方の不思議。

 

 

「タワマンマダム殺人事件」あらすじ
隣人の森下桃香に頼まれて会社の後輩・葉山まりんと一緒にタワーマンションでのケータリングの手伝いに来た金田一。しかし、前日までうるさく注文を付けていたケータリングの依頼主・美咲雛がパーティの当日になって姿が見えない。
美咲は同じタワーマンションの友人、姉小路牧子・九条美音子・園森紗英の三人に身ぐるみを剥がされ、猿ぐつわをされ手足を縛られて監禁されていた。美咲の友人であるはずの三人はこれから何をしようというのか。華やかなパーティの裏で恐ろしい犯罪計画が動き出す――。

 

 

 

 

 

 


倒叙
今巻は前巻に1話収録されていた

 

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「タワマンマダム殺人事件」で1冊占められています。お話としてはいわゆる倒叙モノで、最初っから犯人が明かされていて、犯人視点で金田一との攻防戦が描かれています。“コロンボ形式”と言えばわかりやすいですかね。
作品雰囲気は金田一少年の事件簿短編集収録の「殺人レストラン」と、

 

 

 「女医の奇妙な企み」

 

 に似ているかと。

犯人が金田一に突き詰められてオロオロする様子がギャグテイスト強めで描かれています。


元々個人的に短編の「殺人レストラン」「女医の奇妙な企み」がお気に入りなので今巻は全体的には楽しく読めたのですが、まぁちょっと長いですね。2巻の第1話を読んだときはてっきり短めのお話だと思っていたので、1冊以上使うのには驚きました。しかもこの巻では完全に終わらず、動機面の詳細が次巻に持ち越しです。一つの事件で巻を二つ跨ぐのはちょっと頂けないよなぁと思っちゃいますね。残りはあと1話だったんだろうし、何とか出来なかったのかってな気が。
倒叙モノは短編によく用いられる手法なので余計にお話が間延びしているように感じてしまうかと。犯人たちも小者感が漂っていますし、高遠さん絡みでもないからやっぱり“一休み”の印象が強いので「一休みだと思ったら長いな・・・」という驚きと意外性。

 

 


登場キャラクター
今作では【金田一少年の事件簿】からのお馴染みキャラクターとして真壁誠が出て来ます。ワカメ頭のミス研部員・真壁先輩ですね。なんと刑事さんになっている。意外。やっぱり小説はスッパリ諦めたんですね(まぁ自分が書いていたんじゃないしね・・・)「学園七不思議殺人事件」

 

 

で初登場のときはそれはそれは嫌な奴でひたすら気持ち悪い真壁先輩でしたが、今作では結構まともに刑事さんやっています。ざっくばらんで比較的物わかりも融通も利くので、読んでいてストレスになりません(笑)。白金署勤務とのことですが、剣持のオッサンはもう退職しているし、明智さんは階級が警視長にまでなってしまっているから、今後別の事件でも真壁先輩は登場するかもしれないですね。
真壁先輩といえば、鷹島さんとはどうなったんですかね?「学園七不思議殺人事件」の最後で金田一「あいつはもう鷹島から一生はなれられないんじゃないかな」とか言われていましたが・・・。もし今後鷹島さんについての事柄が出て来たら楽しそうですね。期待したいところです(^^)

他は今作では高校時代の馴染みの方々は出て来ませんね。隣人の森下さんとまりんちゃんがいるだけ。でもこの二人も今作は犯人視点が多いのでお話に登場している印象は薄いです。この二人はやっぱり金田一に気があるんでしょうか・・・。美雪の話が出たとき微妙な表情していましたが・・・。
予想通り、今作ではやっぱり美雪についての新事実などは出て来ませんでしたね。はぁ~・・・(-_-)

 

 

 

 


以下ネタバレ~

 

 

 

 

 

 

 


ハイテク・古典
事件についてですが、前作同様にギャグテイスト強めで面白いは面白いんですが、やっぱり動機面までギャグっぽくされるのは抵抗がありますね。今回は浮気だなんだで“モロ”な絵も出て来るんですが、まぁ下品です。これは青年誌掲載なのを意識してなんですかね。裸描けば良いってもんじゃないと思いますが。昔の妖しげで艶っぽい絵柄と人間関係の設定が恋しい・・・。

美咲の浮気相手、インストラクターの悠也先生ですが、美咲の部屋からジャケット引っ張り出して「これ僕のジャケットなんですよ~~」と言うのにはビックリしました。「ですよ~~」って、馬鹿か。不倫相手ですと宣言しているようなもんだし、続くいい訳も下手くそ過ぎる。真壁の「ハイ不倫っ!!自白取れましたー!!!」が笑えました。
ビックリしたといえば、ゴキブリわしづかみにするのは衝撃的でした「ぎゃああ~~!!」ですね。


トリックですが、変装のときに一回カメラに写っているスカーフを使うのはいくらなんでも迂闊。スーツケースを「内側からうまい具合に閉じた」という一ちゃんのセリフがぼかしまくりの言い方で何だか可笑しい。

3Dプリンターを使う点などは“今どき”で、犯人も昭和ミステリは今の時代の推理には意味がないとか金田一耕助を揶揄するような物言いをしていましたけど、メイントリックはかなりの古典でしたね。それこそ科学捜査とかすればすぐバレちゃうじゃん、みたいな。自殺でかたづけられて検視とかされなければ大丈夫だと思っていたってことなんですかね。

しかし、推理に対して現在後ろ向きな一ちゃんも、やっぱりジッチャンの事馬鹿にされるのは我慢できない模様でなんか嬉しい。まぁ名にかけまくってきたからなぁ(^^;)前回の事件よりもキリッとした推理シーンで高校時代っぽかったですね。この方がやっぱり好き。

 

 


空白の20年間に何があったのかとか、美雪のことや高遠さん関連のことが気になるのは勿論ですが、理由はともかくとして一ちゃんにはまた推理への自信ややる気を取り戻して欲しいというのが第一としてあるので、これから徐々に調子を取り戻していく過程も楽しみに次巻を待ちたいと思います。

第4巻は2019年6月発売予定とのこと。


ではではまた~