こんばんは、紫栞です。
今回は有栖川有栖さんの作家アリスシリーズ(火村英生シリーズ)の概要と読む順番をお届け。
『臨床犯罪学者・火村英生の推理』の題名で2016年に実写ドラマ化されたシリーズです。
今回の記事ではドラマには触れずに、あくまで原作小説について書きたいと思います。
作家アリスシリーズ(火村シリーズ)とは
本格推理小説のシリーズ。推理作家の有栖川有栖(作者と区別するため、以下“アリス”と表記します)が語り手・ワトソン役をつとめ、『臨床犯罪学者』(アリスが作った造語。研究の一環“フィールドワーク”として犯罪現場に直接出向いていくさまを称して命名。まぁアリスが一人で勝手にそう言っているだけですが・・・)の火村英生を探偵役として二人でワイワイ(キャイキャイ)言いながら事件の謎に挑んでいくシリーズ。
同作者による別シリーズ、「学生アリスシリーズ」(江神シリーズ)
とはお互いにパラレルな世界関係になっておりまして、「作家アリスシリーズ」内の有栖川有栖が「学生アリスシリーズ」を執筆。「学生アリスシリーズ」内の有栖川有栖が「作家アリスシリーズ」を執筆しているという設定です。
刊行順
『46番目の密室』(長編)
『ダリの繭』(長編)
『ロシア紅茶の謎』(短編集・国名シリーズ1)
『海のある奈良に死す』(長編)
『スウェーデン館の謎』(長編・国名シリーズ2)
『ブラジル蝶の謎』(短編集・国名シリーズ3)
『英国庭園の謎』(短編集・国名シリーズ4)
『朱色の研究』(長編)
『ペルシャ猫の謎』(短編集・国名シリーズ5)
『暗い宿』(短編集)
『絶叫城殺人事件』(短編集)
『マレー鉄道の謎』(長編・国名シリーズ6)
『スイス時計の謎』(中編集・国名シリーズ7)
『白い兎が逃げる』(中編集)
『モロッコ水晶の謎』(中編集・国名シリーズ8)
『乱鴉の島』(長編)
『妃は船を沈める』(中編、又は長編)
『火村英生に捧げる犯罪』(短編集)
『長い廊下のある家』(中編集)
『高原のフーダニット』(中編集)
『菩提樹荘の殺人』(中編集)
『怪しい店』(短編集)
『鍵の掛かった男』(長編)
『狩人の悪夢』(長編)
※2018年9月追記
『インド倶楽部の謎』(長編)
※2019年追記
『カナダ金貨の謎』 (中短編集)
※2022年1月追記
『捜査線上の夕映え』(長編)
※2024年8月追記
『日本扇の謎』(長編)
講談社、角川、新潮、光文社、徳間書店など多数の出版社から出されています。「いっぱい出てる~!」んですが・・・まぁ1992年からやってるシリーズなのでね。
『46番目の密室』
が出る前は有栖川さんの主軸シリーズは“学生アリスシリーズ”の方~みたいな印象があったみたいなんですが、今ではスッカリ「作家アリスシリーズ」の方が作品数を上回って有栖川さんの代名詞的シリーズになってます。「作家アリスシリーズ」の作品数が多い理由としてはキャラクターが扱いやすいせいだと思われますが・・・。
最初のうちは短編が多かったのですが、近年は一話に対してのページ数がどんどん長くなっている傾向がありますね。
一般的には作家アリスシリーズだと講談社から出している国名シリーズ(エラリー・クイーンのひそみに倣っています)
が代表作的扱いをされている(いた)んですが、この国名シリーズ、2005年に『モロッコ水晶の謎』が刊行以降、長らく音沙汰無しでして・・・「お~い、どうした?」って感じだったんですが、作者の有栖川さんの発言によれば近々長編小説で復活させるらしいです。「その“近々”って・・・・・・いつ?」という疑問が湧きますが(^_^;)発言からもう一年経っていますからね・・・。
個人的には国名シリーズで長編なら『マレー鉄道の謎』のときみたく、二人で海外流行する話がいいなぁ~と勝手に思いを募らせているんですがどうでしょう(笑)
2006年刊行の『乱鴉の島』から2015年に『鍵の掛かった男』が出るまで「作家アリスシリーズ」での長編はおあずけだった訳で、長編が続けざまに刊行されるのは愛読者にとっては嬉しい限りです。このシリーズの短編やショートショートのお話も好きなんですけどね。結局全部好き(笑)
国名シリーズ楽しみです~。新作待ち遠しい~。
ぜひ海外旅行お願いします!
※出ました!国名シリーズ新作!詳しくはこちら↓
ではではまた~