夜ふかし閑談

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『金田一37歳の事件簿』5巻 ネタバレ・感想 華道家事件決着。そして“あの”ホテル再び・・・!

こんばんは、紫栞です。
今回は金田一37歳の事件簿』5巻をご紹介。

金田一37歳の事件簿(5) (イブニングKC)

 

2019年10月23日に発売された今巻。通常版と特装版ありで、特装版の方は「激レアポストカードブック」付き。

 

 

今までの文房具グッズや扇子やら箱だのと比べると、比較的“普通”な特典という気が。

ポストカードブックの中身はポストカード全28枚とステッカー一枚といった仕様。“激レア”とついていますが、ポストカードの絵柄は金田一少年の事件簿の頃のコミックスの表紙絵などのようです。私が買ったのは通常版なので詳しくは分からないのですが、書き下ろしイラストは一枚あるかないかですかね。37歳の方のイラストを目当てに買うと後悔するのではと思うので注意が必要でしょうか。

通常版のお値段は693円。特装版は1540円。

通常版の方が表紙のバックが緑っぽく、特装版は青みがかっています。

 


5巻は前巻からの「京都美人華道家殺人事件」が7話と、「函館異人館ホテル新たなる殺人」(!)1話を収録。「京都美人華道家殺人事件」の完結がメインの巻ですね。

 

 

 

 

 

以下ネタバレ~(犯人の名前も書いているのでご注意下さい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●「京都美人華道家殺人事件」
この事件のあらすじ、他諸々の詳細はこちらの記事の通りなんですが↓

 

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リベンジポルノ画像の双子の入れ替わりや、犯人に関してはこの記事に憶測で書いていたことがほぼ当たっていましたね。

死ぬ前に雁流が言っていた「サイコ」は逆さ富士の“西湖”のことで、後ろに置かれていた花瓶の模様のことを言っていたというのは気が付かなかったですね~。咳をしていたことばかりに気を取られて、花瓶の模様にはまったく注目出来てなかった(^^;)。咳をするため後ろを向いたということが重要な点なのね。


悔し紛れという訳じゃないですけど、正面向いてから「サイコやないか?」って言うの、ちょっと不自然じゃない?ま、後ろ向いたまま発言したらあからさますぎて漫画的にダメなんでしょうけど。
しかし、人が普通に出入りしていた部屋の花瓶の中に生首がずっと入っていたとは考えるだに恐ろしい・・・。「魔術列車殺人事件」のときの団長の首を思い出しますね。

 

 

足跡無き殺人のメイントリックは「そんなものがあるんだ~」と。便利ですね。文明の利器!コリャ知らないと当てられないや。見事なトリックですが、人一人背負って狭い足場を歩いていくのは大変だろうなぁ・・・

桜子を殺したのが薫子で、薫子と雁流を殺したのが黒樹という真相なんですが、黒樹さんは薫子殺害に関しては十分に正当防衛なんだから(なんせ、相手が鬼の形相で鉈振り回して襲いかかってきた訳だし)、わざわざ雁流を殺害してまで隠そうとしなくてもよかったのでは。黒樹さんは根が良心的なぶん、雁流を殺してしまったのが悔やまれますね。

薫子は薫子で、擦り付けるために桜子を殺害する前に、リベンジポルノの脅迫者の殺害を考えるのが普通じゃないか?とチト疑問。黒樹も薫子も無我夢中で冷静に考えて行動出来なかったってことなのかな。薫子の方は手の込んだ計画殺人なのでなんともはやですが。ま、それだけ病んでいたと・・・。

 


戻ってきた
この京都編、良かったですね。個人的には37歳になってからの事件の中では今のところ一番好きです(まだ3つの事件しかやっていませんけどね)。


「歌島リゾート殺人事件」「タワマンマダム殺人事件」

 

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では事件や犯行に直接関わる部分がコミカルでお軽い感じで、新鮮で気楽に読めるものの、従来の【金田一少年の事件簿】ファンとしては“殺人行為”をするに至る背景に“重さ”がないのはやっぱりどうかなと思っていたので。動機面は重々しく描くのがこの本格推理漫画の持ち味ですからね。そこを変えられるのは抵抗がある。


今作は事件に対しては確りシリアスに描かれていてぶち壊すようなギャグもなく、本来のシリーズ雰囲気に戻っている印象でした。犯人の黒樹さんや被害者の桜子さんの詳細や事情が悲しくて切なくって「これぞこの漫画シリーズの醍醐味だな」と。

金田一も本来の調子を取り戻してきている様子で、推理や犯人を追い詰める場面などに従来のキレが。

 

 

他に・・・

山科刑事、金田一のこと何か調べてくれるかなぁ~と期待していたのですが、さほど目立った動きはしてくれないまま終わっていましたね(^^;)。

お話の都合上なのでしょうが、何もしないにしても会社の上司と部下が出張中にラブホテルに泊まるのは私個人の感覚では絶対NG です。結果的に泊まることにはならなくってホントに良かった安心した(-_-)。

しかし、この事もあって、まりんちゃんへの印象がちょっと変わっちゃったなぁ。思っていた以上にしたたかな女なのかもしれません。
やはり、美雪に早く登場して欲しいと願うばかりです。ずっと言っていますけど。いつまで言い続ければいいのだろう・・・。

 

 

 

 

 


●「函館異人館ホテル新たなる殺人」

異人館ホテル!ふたたび!!

ここでまた「歌島」同様の“ふたたびネタ”が。目次見たとき思わず変な声でた(笑)


「歌島リゾート殺人事件」の方はオペラ座館が既にないということもあって、さほど過去の事件との関連性などはなかったのですが、今作はどうなるのでしょうか。この巻には1話しか収録されていないのでまだどんな事件が起こるのかも分かりませんが。
金田一少年の事件簿】の異人館ホテル殺人事件」

 

 

は“赤髭のサンタクロース”という怪人名で、佐木が殺されたり、麻薬が絡んでいたりといった事件だったんですけどね。

前の事件との繋がりとかがあった方が長年の読者としては楽しめるんだけどな~とか思ったり。また劇団が絡んでくる事件ではあるようですが。「函館ウォーズ」という、なんともキラキラした演劇のようです。現代の風を感じる・・・。

 


いつきさん
この1話目で【金田一少年の事件簿】での主要人物の一人、フリーライターいつき陽介が登場しました。

現在52歳。フリーライターを現役で続けているようで、他の皆様と同じく容姿もさほど変わっていませんが、金田一少年の殺人」の事件の際に引き取って養子にしたみずほちゃんがもう30歳で結婚して子供がいるとのことで、改めて20年という月日の重大さにショックを受ける。
あのみずほちゃんが30歳子持ち・・・20年経っているのだから当たり前なんだけど、サラッと言われているぶん衝撃がある(^_^;)。


いつきさんは劇団の取材をしに来ているので、金田一やまりんちゃんと一緒に事件に関わってくるのが予想されますが・・・。その過程で金田一の20年の間にあった“何か”の新情報出してくれますかねぇ・・・。次でもう6巻目ですし、そろっと過去の事情が明かされてきても良さそうなモノだと思うのですけども。

 


驚異的!

今巻には新キャラで警視庁捜査一課・警視の幸村真之介(27)が登場しています。


この人、登場して早々に明智さんに「驚異的連続殺人犯――!それが“金田一一”の正体なのだとしたら・・・!!」と大真面目な顔で大胆な仮説を口にしています。なんでも、こんなに事件に遭遇するのは偶然じゃなく、20年間の沈黙を破って殺人鬼が復活したのだから正体を暴かねばと。

明智さん、聞いている途中で耐えられなくなってお腹抱えて笑っていましたけど(^^;)。


「これは果たして偶然なんでしょうか?」と言われても、それが本格推理モノの主人公が背負わされる“死神体質”なのだから、残念ながら偶然ですとしか言いようが無い。

しかし、それにしても壮大な仮説ですよね。仮説通りなら驚異的過ぎる殺人犯ですよ。でもまぁ、野放しにしたら「今後犠牲者は増える一方です!」というのはある意味正解ではある。

 

幸村さんは若きイケメンエリート刑事とのことですが、上記の発言から考えるに次巻でもトンチンカンな振る舞いをしそうな予感。ホントに金田一に対して殺人犯の疑いを持って接するつもりなのかな?
想像するとちょっと楽しそうではありますね(^_^)。


そんな訳で、次巻も楽しみに待ちたいと思います!

※出ました~詳しくはこちら↓

 

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ではではまた~

 

金田一37歳の事件簿(5) (イブニングKC)

金田一37歳の事件簿(5) (イブニングKC)