夜ふかし閑談

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『金田一37歳の事件簿』16巻 感想 美雪再登場と、首なしスキーヤー事件開幕!

こんばんは、紫栞です。

今回は、金田一37歳の事件簿』16巻の感想を少し。

 

金田一37歳の事件簿(16) (イブニングコミックス)

 

16巻は『人狼ゲーム殺人事件』の最終一話と、今巻から開幕した『首なしスキーヤー事件』が6話収録されています。

 

 

 

 

以下ネタバレ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●「人狼ゲーム殺人事件」

前巻で事件の謎はすべて解き明かし済みですので、残された最終一話は犯人の動機について。

あと一話だったのなら前巻で収めて欲しいところですが、ページの関係で難しいのでしょうかね。それにしても、最近はわざと巻を跨ぐようにしてるのでは?って感じですが・・・。

 

※前巻について、詳しくはこちら↓

www.yofukasikanndann.pink

 

 

 

犯人の鬼屋は4年前、出張先の北海道で雪道を走行中に娘が急病。車が側溝にハマって、携帯は圏外で身動きが取れなくなり、通りすがりの車三台に助けを求めたが、イベントで急いでいるとの理由で断られて、治療が遅れた娘は死亡してしまった。

その時の三人というのが被害者の冬城咲間、殺されそうになった竜門だったと後で知り、復讐のためにこの殺人計画を実行したという訳ですね。

 

立て続けに三人に断られるのは確かに絶望感が凄そうですが、北海道の雪道で地元の人間でもないとなると、よっぽどの緊急性が伝わらない限り「他を当たって」と対応してしまう気持ちはまあ分かる。

金田一も、「彼らだって娘さんが本当に死ぬとわかっていたら ちゃんと病院に連れて行ってくれたと思いますよ?」と言っています。

鬼屋さんはそれを聞き、「わかってんだよ・・・・・・」「わかってるけどさぁ・・・!」と泣き崩れる。

 

鬼屋さんとしては、被害者たちへの憎しみ以上に、娘を出張先に連れて行った自分自身のことが許せない気持ちの方が大きいのですね。じゃあこの殺人は八つ当たりかよ・・・とも少し思ってしまいますが。

竜門さんに土下座されただけで揺らいでましたし、ちゃんと謝罪されればそれで気が済んでいたのではって気がする。

犯人の皆様、何も告げずに問答無用で即殺しちゃうのやめましょうね。

 

 

 

 

●「首なしスキーヤー事件」

あらすじ

北海道の自治体からバックカントリースキーでの島おこしの依頼を受け、緋尻アルプスのにあるロッジを訪れた金田一と葉山まりん。そこのロッジでは山岳スキー競技の名門校である帝国女子体育大学のスキー部が合宿を行なっていた。

しかし夜になり、ロッジの暖房が何者かによって壊されしまう。このままでは電気も使えなくなる事態となるため、500メートルほど離れたところにある旧ロッジに移ることに。

先に男性陣が旧ロッジに行って準備を整えた後、皆で移動する手筈となったが、先行した男性陣は到着した旧ロッジで、まだ新ロッジに居るはずのスキー部メンバーの首が切断された遺体を発見する。

さらに無線機が壊され、スキー板がなくなって一行は雪山に閉じ込められてしまう。スキー部員たちは緋尻アルプスに出没すると噂の”首なしスキーヤー”の仕業だと騒ぎ始めるがーー。

 

 

 

 

 

 

美雪が金田一の部屋で洗濯物を干している姿からのスタート。

かいがいしく家事をこなしている美雪と、だらしない格好で寝っ転がりながら動画観て笑いこけているダメ亭主の見本のような金田一。ピンポン鳴って「おーい美雪 誰か来たぞー」って、お前の部屋やろがい。

 

隣人の森下親子が久しぶりの登場。正直、久しぶりすぎて忘れていた。タワマンの事件以来なので十冊以上ぶりですね。

 

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この親子、連載当初はもっと物語に絡んできそうな気配漂わせていたのに今のところ全然ですね。ただの賑やかしって訳じゃないだろうとは思うのですが・・・どうなのでしょう。

 

子供連れて隣人の男性部屋に押し入り、「暑いですね」とか言ってノースリーブ姿になる奥さん、ちょっと常軌を逸している。暑いですねって4月だし。金田一もそこ脱ぐとこじゃないだろうと引いてる。

こんな親子が金田一の隣人だなんて、美雪としては嫌かろう。

しかし、この親子と鉢合わせしたということは、読者の間で噂された「37歳の美雪は金田一の妄想説」は一応否定されたということで良いのですかね。言葉を交わしたところは出てないけど・・・。

 

 

人狼ゲーム殺人事件」はちょっとした近代感があるものでしたが、今回の事件はいかにもな王道もので、ど定番に呪いだなんだと騒いでおる。

しかし、”首なしスキーヤーって。張られていたワイヤーで首が切れた設定からして、これは完全に『銀郎怪奇ファイル』でもやった「首なしライダー」のオマージュですね。

 

類似点のある実際の事件などが起きたことで、銀郎怪奇ファイルのドラマがDVD化されてない理由の一つとされているのですが、天樹さんによるリバイバル気分ってことでしょうか。(※『銀郎怪奇ファイル』の原作漫画超頭脳シルバーウルフは、『金田一37歳の事件簿』初期で天樹征丸さんと共に原作担当をしていた金成陽三郎さんが原作者)

 

 

 

連チャンで雪もの事件か・・・と、思っていたら、読者の気持ちを代弁するかのように金田一「また雪山!?」と、いやな予感にさいなまれる。

 

冒頭で美雪が出て来てくれたものの、今回も相も変わらずまりんちゃんと仕事先で事件に遭遇の流れ。長年のシリーズ読者としては、学生時代のように金田一の助手をする美雪が見たいものですがねぇ・・・。

 

新ロッジの方で殺害されたことは間違いない被害者。30分しか猶予がない中、犯人はどうやって片道15分はかかる旧ロッジまで殺害と遺体運搬をやってのけたのかが第一の事件の謎。

今のところ、トリックは見当も付かない。先行した男性陣の中の誰かがどうにかして運んだんだろうとは思いますが・・・。そもそもこれ、なんで先行して男性陣だけ行く必要があるのですかね。最初っから女性も一緒に皆で行けば良くない?

トリックに必要な流れなのでしょうけど、この段取りは読んでいて不自然でしたね。

 

首を切断するのもトリックに必要なのでしょうが、斧でドーンの殺害方法は返り血が大変そう。遺体の運搬もですし、今回も犯人はやることが多そうですねぇ。

 

コーチの赤桐透(28)が、いかにも学生に手を出していそうで登場した瞬間笑ってしまった。行動を誘導するような言動やシャワー浴びている描写、紅茶を入れていたりと、何やら怪しい。

 

今巻では第二の被害者が殺害されたところで終わっています。事件はもちろんですが、去年遭難して行方知れずだというスキー部員・神永美波についての詳細もまだ明かされてないので、次巻に期待です。

 

次巻、17巻は2024年晩秋発売予定。楽しみに待ちたいと思います。

 

 

ではではまた~