夜ふかし閑談

夜更けの無駄話。おもにミステリー中心に小説、漫画、ドラマ、映画などの紹介・感想をお届けします

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『日本扇の謎』あらすじ・感想 有栖川版〈国名シリーズ〉第11弾は日本!

こんばんは、紫栞です。 今回は、有栖川有栖さんの『日本扇の謎』を読んだので感想を少し。 あらすじ 舞鶴の布引浜で記憶喪失の青年が保護される。検査しても脳に異常はなく、身元も何処で何をしていたのかも思い出せない青年が唯一持っていたのは一本の扇の…

『病葉草紙』感想・解説 全ては虫の所為!?若き日の久瀬棠庵による謎解き奇譚8編

こんばんは、紫栞です。 今回は、京極夏彦さんの『病葉草紙』(わくらばそうし)をご紹介。 若き日の久瀬棠庵 『病葉草紙』は『前巷説百物語』に登場した儒学者崩れの本草学者・久瀬棠庵の若き日の活躍(?)を描いた謎解き奇譚集。 『前巷説百物語』については…

『狐花 葉不見冥府路行』 小説 あらすじ・感想 京極夏彦が歌舞伎の為に書き下ろし!夏のオススメ本~⑭

こんばんは、紫栞です。 今回は、京極夏彦さんの『狐花 葉不見冥府路行』(きつねばな はもみずにあのよのみちゆき)をご紹介。 あらすじ 作事奉行上月監物の屋敷の奥女中・お葉は、憔悴して伏せっていた。深紅の彼岸花を染め付けた着物を纏った魔性のごとき美…

『明智恭介の奔走』5編 あらすじ・感想 ”あの”『屍人荘の殺人』以前の物語

こんばんは、紫栞です。 今回は、今村昌弘さんの『明智恭介の奔走』について感想を少し。 〈明智恭介〉とは タイトルにもなっている〈明智恭介〉。何者かといいますと、今村昌弘さんのデビュー作にして大ヒット作の長編推理小説『屍人荘の殺人』に登場した人…