こんばんは、紫栞です。
今回は【金田一少年の事件簿】シリーズのスピンオフ作品『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(3)』をご紹介。
早いもので、このスピンオフも3冊目なんですね~。この表紙はKC23巻のパロディ。
今回は『金田一37歳の事件簿(1)』と同時販売でした。
この2冊刊行の前の週に『金田一くんの冒険(2)』が発売。
小学生、高校生、中年とそれぞれの世代の金田一を短期間で続けざまに読み、もう何が何だか・・・(^^;)特に『金田一くんの冒険』を読んだ後に『金田一37歳の事件簿』はギャップが激しかったですね・・・。
3冊目ともなるともうお馴染みだとは思いますが、こちらのスピンオフの概要はもちろん
“最強で最凶な名探偵・・・・金田一一・・・・・・!!これは・・・・そんな少年に不幸にも出会いそれでも犯罪を追い続けた・・犯人たちの物語である!!”
と、いうマニアックなギャグ漫画。
3巻で収録されているのは
『金田一少年の殺人』『仏蘭西銀貨殺人事件』の二つ。最後に書き下ろしの「外伝煩悩シアター」のミニ漫画が3ページ入っています。もちろん今回も“本編”と合わせて読めばさらに楽しめる作りになっています。見たことないくらい本家の模写が多いスピンオフ漫画・・・。
では以下ネタバレ感想~
ファイル7「金田一少年の殺人」(本家ではファイル10)
犯人:都築哲雄
いつも犯人を追いつめる側の金田一が追われる側になるってことで、本家では人気の高い事件である「金田一少年の殺人」。この『犯人たちの事件簿』は通常はマガジンポケットでの連載ですが、このお話は短期出張連載でマガジン本誌に掲載されましたそうな。なので、犯人の都築さんも最後に「失礼しました 週刊少年マガジンをお読みの皆さん20年ぶりです 昔は硬派なイメージでしたが随分ラブコメが増えましたね」とか、いるせぇ事を言っている(笑)
この事件のメイントリックは“ドア渡り”ですね。結構秀逸なトリックですよね、なんだか。評価する声も多く、わかりやすくて良いのですが、実際にやるとなると大変なんじゃない?と、思う人もいるようで、「水曜日のダウ〇タウン」でもこのトリック検証していましたね・・・。やっぱり犯人の都築さんも
「中年オヤジにはこたえる・・・・ッ!!」
と満身創痍になっている。本家でトリックの再現をした金田一もちょっと汗かいていましたしね(^_^;)
この事件では犯人も暗号解読をしなくちゃいけない立場だったんですよね~。被害者の皆さんは別に何をしたわけでもなく、ただ伝言を託されただけなのにポンポンと殺されちゃって・・・都築さんがもっと早く暗号解いていたらこんなに被害者出なかったろうに・・・都築さんも最後に反省していましたね。
二人の奇妙なスケープゴート生活が可笑しい。究極の「犯人ここにいるよ状態」笑いました。犯人視点としてはテンション上がるレア状況ですよね、これ。
ファイル8「仏蘭西銀貨殺人事件」(本家ではファイル17)
犯人:鳥丸奈緒子
このお話、5話分使われていて今までの『犯人たちの事件簿』の中では最長。本家のシリーズの中ではそんなに目立つ事件でもないと思うし何でだろう・・・?
この事件ですが、“精神的双子”という無根拠なものに頼りきっての殺人計画で、世間的には賛否が分かれる作品なのですよね。私はわりと好きなお話なんですけど。
このころの本家は絵柄がキラキラしていたのですよねぇ~。このお話はファッション業界という華やかな世界が舞台ってことで、特にキラキラしていました。メグレ伯爵も“キラキラ男”で本家でも周りが思いっきり引いていましたからね(笑)
この漫画でも触れられているように、メグレ伯爵って何で登場させたのか当時本家を読んでいたときも疑問だったんですよね。「葬送銀貨」の説明させる為だけのキャラクターみたい。奈緒子さんも言っているように
「もうなんか・・・・一瞥するだにポンコツ・・・・!!」
だし。ホント、ただキラキラしてる人(^^;)
「タバコで雰囲気を出しつつ ますみに電話をかける」笑いました。そうなんです、異様なほどタバコの煙漂っていましたからね、本家。
犯人総選挙
この『犯人たちの事件簿』なんですが、前回の2巻発売記念で「犯人総選挙」がおこなわれました。
犯人総選挙?そんなの高遠さんが1位に決まってる・・・と、思いつつ、抽選結果を見てみたら・・・
1位 地獄の傀儡師(魔術列車殺人事件)157票
2位 七人目のミイラ(異人館村殺人事件)85票
3位 巌窟王(金田一少年の決死行)48票
ほらね。
2位3位も思った通りの犯人がランクインしていますね。「七人目のミイラ」は切なかったからなぁ~。今作の3巻ラストで奈緒子さんが
「金田一に匹敵する程の生い立ち・・・・」
と言っていますが、「七人目のミイラ」は生い立ちの面では高遠さんより壮絶なんじゃないかと思う。高遠さんは生い立ちがまだ全て明かされていませんしね・・・。本家も明かす気が残っているのか微妙なとこですが・・・(^^;)
この「犯人総選挙」の結果を受けて、次巻では遂に『魔術列車殺人事件』の犯人視点を描いてくれるんだそうです。『魔術列車殺人事件』やっちゃうと、このスピンオフ終わるんじゃ・・・なんて気もしてしまいますが。言わばこの漫画におけるラスボスですからね。3巻は事件数が二つで前2冊より一つの事件が長かったですが、4巻は1冊丸々『魔術列車殺人事件』かも。発売予定は2018年秋頃。
とにかく、次巻も必ず読まねば・・・!ですね(^^)
※4巻の詳細はこちら↓
ではではまた~