夜ふかし閑談

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『金田一37歳の事件簿』14巻 あらすじ・感想 美雪(37)、ついに登場!!

こんばんは、紫栞です。

今回は、金田一37歳の事件簿』14巻の感想を少し。

 

金田一37歳の事件簿(14) (イブニングコミックス)

 

 

美雪(37)!

シリーズ30周年記念で“少年時代”が期間限定復活し、

 

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実質1年ほどのお休みとなった『金田一37歳の事件簿』。

少年時代復活連載中に掲載誌の「イブニング」が休刊してしまうという憂き目にあいつつも、漫画アプリ・ウェブコミック配信サイトの「コミックDAYS」に連載を移行して37歳の金田一一、再始動であります。

 

 

お休み期間があったものの、気がつけば社会人金田一のご活躍も早14巻目。表紙にデデンと描かれているこの女性はもちろん七瀬美雪(37)その人。『金田一少年の事件簿30th』4巻

 

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で告知されていた通り、ついに、やっとこさの御登場です。

 

 

 

 

 

 

以下、ネタバレ含む感想となります~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美雪、今まで出し惜しみしていたのは何だったの?って感じで、もう初っ端に登場しています。

金田一が起床したらアパートに居て、普通に台所で食事作っている。20年経っているはずですが、表紙絵でもわかる通り見た目は高校生の時のままです。ま、この漫画、皆そうなんですけどね・・・。

 

フライトが急遽キャンセルになったので「来ちゃった!」とのこと。寝ている間に勝手に部屋入って勝手にご飯作っているということは、合い鍵持っているってことですよね。半分結婚しているようなものなのか?この関係のまま37歳まで来たのかい?幼馴染み二人は。

 

「また変なことに巻き込まれないでね?」と言われて「大丈夫だって!」とこたえている金田一ですが、いやぁ、全然大丈夫じゃないですよね。巻き込まれまくってこの漫画もう14冊目に突入していますから。

 

あんまりにも登場をもったいつけてきたものだから、読者の間で「美雪死亡説」だの金田一の妄想説」だの囁かれちまっていた訳ですが、今回の登場でこれらの噂を払拭出来た・・・・・・と、言い切りたいところですけど、今巻で描かれているのは美雪と金田一が1対1で対面している場面のみなので、微妙にまだ「妄想説」を当てはめられる状態ではある。

 

個人的にこのシリーズで“それ系”のダマシはやらないと思っていますが、じゃあここまで出し惜しみした理由は何なんだって気にはなる。単純に思わせぶりにして読者を引っ張るためだったのでしょうか。

 

 

あと、今巻でサラッと金田一の口から語られたことで判明した事実が一つ。真壁先輩と鷹島さんですが、早々にご結婚されていたそうです。前々から気になっていたので今巻でちゃんと知れて「お~!」って感じ。

真壁先輩はやはり鷹島さんから一生離れられないようだ。今後、鷹島さん登場してくれますかね~。小説まだ書いているのかな?

鷹島さんのことうろ覚えだよって人は『学園七不思議殺人事件』をお読み下さい。

 

 

 

 

 

 

リアル人狼ゲーム

お待ちかねの美雪がやっと登場して、“美雪フィーバー”をしたいところですが、そんな読者の気持ちをバッサリと断ち切ってこの漫画はサクッと通常モードに戻る。

 

美雪が登場するのは最初の数ページのみ。その後はいつもと同じようにイベント仕事の現場でまりんちゃんと共に事件に巻き込まれています。

正直、「なんだよー。美雪これだけ?」と、文句を言いたくなる。連載先移行の客寄せでチョロッと登場させたってことですかぁ?

 

モヤモヤしますが・・・・まあまあまあ、なんとか切り替えて事件の方をご紹介。

 

 

人狼ゲーム殺人事件」

あらすじ

ネット番組のマネージメント会社からの依頼で「人狼ゲーム」のイベントを仕切ることになった音羽ブラックPR社の金田一一と葉山まりん。

真冬の長野、山奥にある閉鎖されたテーマパークを借り、人狼ゲーム界で名のある者達9人にマント・覆面・手袋を着用させてゲームに興じてもらうという大掛かりで徹底した企画内容だったが、特異な状況も相まってイベントは早々に盛り上がった。

しかし、ゲストのうちの一人が実際に殺害され、さらには人狼を名乗る人物から次の犯行を予告する置き手紙が・・・・・・。

雪で閉じ込められた館の中で、“リアル人狼ゲーム”が開幕する――!

 

 

 

 

 

 

 

今回は「人狼ゲーム」を題材にした事件。「人狼ゲーム」、私、あまり詳しくないので若干不安になりましたが、作中で金田一がちゃんと説明してくれています。金田一人狼ゲームが好きなんだそうな。いつもリアルで人殺しと対峙しまくっているのに、娯楽でまでそんなことを・・・。

 

目新しいテーマではありますが、雪山に閉じ込められてのクローズド・サークルというこの漫画お馴染みの舞台設定。

真冬に長野の雪山に行くとか、もはや閉じ込められに行くようなものですよ。しかもわざわざ寒波がきている時にイベント日時変更なんて、雪国出身者からしたらありえませんわ。変更の指示だしたのはこの場合十中八九犯人なのでしょうが、「雪なめんな」って言ってやりたい。

 

「純粋に会話のロジックだけで人狼の正体を見抜く」という趣向により(そういった趣向なら画面上だけでゲームやってりゃあ良いのではって気がしますが・・・まあまあまあ^_^;)、顔や声を分らなくするためにゲストたちは皆マントと覆面でサバトみたいな格好をさせられる。皆して全身布かぶったような格好なので、作画が楽そうだなとかちょっと思った。

 

誰が誰だか分らない状態の中、ゲームマスター(GM)を割り振られたヘンリーがあずま屋で刺殺されているのが発見される。

覆面を取ってみたら音楽家冬城楽人だと判明するんですが・・・これ、おそらく中身が入れ替わっているのでしょうね。

 

落雪でドアがふさがれ、あずま屋経由でしか東棟と西棟の行き来が出来ないと世話役の金田一たちに知らせてきて、金田一の前で他メンバーに内線電話をかけたのはゲームマスターのヘンリー。その後、そのヘンリーが殺されたってことですけど、通路のことについて金田一たちと対抗策を話し合ったのはヘンリーのフリをした犯人で、殺された冬城さんじゃなかったのだと思う。

 

誘導してる感がアリアリでしたし、ミステリにおいては“覆面とくれば入れ替わりトリック“が定石ですから。それだと、体型でバレる女性はまず除外ですかね。

 

それ以上は犯人の見当がつかないのですが。「人狼ゲーム」ってことで今回はロジックでの犯人当てがメインのようですので、次巻で頭脳戦を繰り広げてくれるのだと思います。金田一少年シリーズでロジックがメインの長編は珍しいですね。機械トリックの方が分りやすい派手さがあるのでこの漫画ではやりがち。

 

今巻は第二の被害者が出たところで終わっていますが、巻末告知によると次巻でこの事件は解決してくれるみたいです。

次巻も美雪に登場して欲しいですが・・・どうなのでしょう?

 

次巻、15巻は2024年1月発売予定。楽しみに待ちたいと思います。

 

※出ました!詳しくはこちら↓

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ではではまた~