夜ふかし閑談

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『鵼の碑』発売前におさらい!再読するべき本3選

こんばんは、紫栞です。

ファンが待ち望み続けていた京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズ】(京極堂シリーズ)本編長編新作『鵼の碑』の発売が、いよいよ本当に近づいてまいりました。

 

 

 

とはいえ、なんせ17年ぶりで【百鬼夜行シリーズ】は“超絶ミステリ”と呼ばれる世界観もページ数も規格外の長編シリーズなので、

 

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たとえファンでもいきなり『鵼の碑』を読むのは気後れするという人も多いかと思います。

 

登場人物や設定がうろ覚えだというのもあるでしょうが、1000ページ越えのミステリ長編を読むのはそれなりに体力と時間を使うので、「17年前と違って、私ももう若くないから・・・」などと、不安な人もいるかと。

読書するだけで何を大袈裟なって感じですけど、それだけ読むにあたって気合いが入るシリーズなんですよね。【百鬼夜行シリーズ】の長編は。

 

 

せっかくの待ちに待った新作。確りと没入感を楽しみたいですから、『鵼の碑』を読む前に“おさらい”するべき、再読するべき本を私なりに紹介しようと思います。

 

 

百鬼夜行シリーズ】のみならず、京極さんの作品はすべて同一世界上で起こっている出来事として書かれていて複雑に繋がっているので、本当の、本当に、万全の体制で臨むってのなら全作品を読むべき

 

 

なのでしょうが、残念ながらそんな時間も余裕もないので厳選で。

告知が発売の半年前とかなら百鬼夜行シリーズだけでも全部再読したんですけどね・・・。

 

百鬼夜行シリーズ】は『塗仏の宴』

 

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刊行後からスピンオフやサイドストーリー集などの派生作品も展開されているので、そこら辺も含めて紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●『邪魅の雫

 

まずは『邪魅の雫』。単純に、長編では一番の直近作品だからなんですけど。昭和二十八年の八月~九月が舞台。

『鵼の碑』前に再読するってのでまず思い付くのはコレでしょう。順当ですが、ま、やはり読んでおくのが良いでしょう。

邪魅の雫』では戦中に「山辺機関」に配属されていて中禅寺と面識があり、今は公安一課の刑事である郷島郡治という人物が出て来るのですが、『鵼の碑』もあらすじを見るかぎりどうやら公安が関わってくる物語になっているみたいなので、この郷島さんがまた登場するのじゃないかなぁ~~・・・と。

※『邪魅の雫』について、詳しくはこちら↓

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●『今昔百鬼拾遺-月』

 

こちら、2019年4月~6月まで、3社横断3ヶ月連続刊行されたスピンオフシリーズ。

「鬼」「河童」「天狗」とそれぞれに文庫で刊行されましたが、後に3作を1冊に纏めた『今昔百鬼拾遺-月』が発売されましたので、今買うならこっちの方が手っ取り早い。

※詳しくはこちら↓

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中禅寺の妹である敦子と、『紹新婦の理』に登場した女学生・呉美由紀が活躍するシリーズで、描かれているのは昭和二十九年三月~八月の出来事。

敦子と美由紀ちゃんの他に、青木、鳥口、益田といった薔薇十字団の面々(下僕)、妖怪研究家の多々良先生、『百器徒然袋-雨』「鳴釜」に登場したご令嬢・篠村美弥子などが登場。

 

サブキャラクター達でのシリーズで、中禅寺、榎木津、関口、木場の四強(?)は登場しない。なんか、いっつも留守なんですよね(^_^;)。

彼らは彼らで別の事件に巻き込まれているってことで。その中に『鵼の碑』に該当する“日光での事件”がある。

『鵼の碑』は昭和二十八年の秋から主なことが始まる物語のようなので、同時期にサブキャラクター達の間でこんなことあったよっていうのと、時系列と間を埋める補完ということで読んでおくと楽しさが増すのではないかと思います。

 

 

 

 

●『百鬼夜行-陽』

 

 

こちらは、百鬼夜行シリーズの各事件に関わった人々のサイドストーリー集。

刊行されたのが2012年で結構な年月が経っており、長編やスピンオフシリーズに比べると見落とされがちでしょうが、実は『鵼の碑』前に一番読んでおくべきなのはコレだろうと思います。もっとも直接的な関係がありますからね。

 

本には十編の短編が収録されていますが、『鵼の碑』に登場する人物のサイドストーリーは「墓の火」「蛇帯」の二編。後、断定は出来ないのですが、昭和二十八年秋という時期から考えて「ひょっとしたら関係しているんじゃないかなぁ~?」と、いうのは「青行燈」※本編読みましたが、『鵼の碑』には「青行燈」は関係ありませんでした。

 

※詳しくはこちら↓

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短編ですぐ読み切れるので、『邪魅の雫』や『今昔百鬼拾遺』を再読する余裕ないよ~(>_<)って人は、「墓の火」と「蛇帯」だけ読んで挑んでも良いんじゃないかと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

整えて挑みたい

個人的に、最低限読んでおいた方が良いかなと思うのはこんな感じですね。

繋がっているとはいえ、京極作品はどれも単独で支障なく読めるように書かれているので、無理におさらいしなくても大丈夫なのでしょうけど。

 

私は今、『邪魅の雫』の再読が終わったところなのですが、百鬼夜行シリーズは『塗仏の宴』までが第一部的な区切りになっていて、『陰摩羅鬼の瑕』から第二部スタートなので、邪魅の前に陰摩羅鬼も再読しておくんだったかなぁと若干思ったり。

 

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いや、でもそれだと陰摩羅鬼と邪魅の間にある『百器徒然袋』や『今昔続百鬼』も・・・・・・ってなってキリがないので、ま、これぐらいで(^_^;)。

 

 

『鵼の碑』発売の9月14日までにいろいろ整えていきたいと思います。とにかく楽しみ!

 

 

 

※読みました!ネタバレなし感想はこちら↓

 

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ネタバレありはこちら↓

 

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実際に『鵼の碑』を読んでみたら、ここで紹介した本以上に読むべき本がありました。でもそれをここで書くと内容のネタバレになってしまうので、読み終わった後にネタバレありの上記記事をお読み下さい。

 

 

ではではまた~